「大学の地元である池袋を盛り上げたい。そしていつかは日本全国、世界に笑顔を届けたい。」
——そう熱く語ってくれたのは立教大学経済学部3年の及川信一さん。立教大学に今年誕生したよさこいチーム”立教大学よさこい連”の創設者にして初代代表を務めています。
立教大学池袋キャンパス創立100周年というメモリアルな年である2018年に誕生したばかりの”立教大学よさこい連”ですが、yosariと同じく初年度ということでまだまだ知らない人も多いはず。
編集部としてもチームの立ち上げについて伺うというのはとても貴重な機会だったのでこの度インタビューを依頼したところ、快く受け入れてくれました。
彼の言葉の節々から、チーム立ち上げへの想いやよさこいに対する情熱を少しでも感じ取っていただければなと思います。
”縁”で出来上がったチーム。
——まずはチームの結成のきっかけを教えてください。
及川さん
そもそものきっかけは郭総長が就任され、ゼミ生によさこいチームを作って欲しいと持ちかけたことです。
毎年10月の初週末に立教大学のキャンパスがある池袋で「ふくろ祭り」が行われていると思うんですけど、せっかく池袋で行われているのに立教大学が出ていないのは悲しいよねってことで(笑)
僕は郭総長のゼミ生ではないのですがたまたまゼミ生の中に友人がいて、僕に声をかけてくれました。
僕は大学入学と同時に”朝霞高校 若欅”という朝霞高校の生徒とOBで構成されているチームに所属しているのですが、いつか自分でチームを立ち上げたいなと前から思っていました。
今年の4月で3年生になり、大学生活折り返しというこのタイミングでそういう話をいただけたので、これはチャンスだ!と思ってすぐチーム結成を決心できました。
なので最初は僕と、僕に声をかけてくれた郭総長のゼミの子の2人だけでのスタートでした。
——では、メンバー集めはかなり苦労されたのでは?
及川さん
そうですね。よさこいやろうよって声をかけてもいまいち分からない人ばかりだったと思うんですけど、とにかく片っ端から友人に声をかけまくりました。笑
声のかけ方もただグループLINEに投下するだけじゃなくて、君と一緒に踊りたい!っていう風に声をかけましたね。そうすると何人か興味を持ってくれる子がいて、その友達がまた別の友達に声をかけて、、って感じでメンバーも徐々に増えてきました。
他にも、トイレの個室にLINEのQRコードを記載したチラシを貼ったりもしました。
——え、それ大丈夫だったんですか?笑
及川さん
もちろん翌朝にはチラシも剥がされていましたし、大学の学生センターから電話がかかってきてて注意もされました笑
でもそのチラシで5人くらい連絡して来てくれた子がいたので効果はありましたよ。
——すごい、漫画の世界みたいな話ですね、、、
及川さん
確かに。笑
でも、本当にそういった”縁”とか繋がりによってできたチームだなって思います。
友人が郭総長のゼミにいて、僕がよさこいをやっていて、メンバーも友人経由だったりSNS経由で集まって、、本当に奇跡のようだなって思います。
よさこいだけでなく、たくさんの成長を感じられるように。
——チームのコンセプトや具体的な方向性みたいなものはありますか?
及川さん
よくメンバーには言っているんですけど、僕がよさこいを始めてから学んだことで「時間×気持ち=思い出」という方程式があります。
一つの物事に取り組んだとしても、時間と気持ちをかければかけるだけ終わった後の達成感は全然違うと思うんです。
ある人は全力でやったからそれだけの達成感を得られるけれど、ある人は適当にやったから達成感もそこそこ。それじゃせっかく同じ活動をしているのに勿体無いと思います。
なので、やるからには全力で、たくさんの成長や経験が出来ればと思っています。
また、もちろんみんなでよさこいを踊ることも楽しいですしそれがメインなんですけど、せっかくみんなで集まって活動するのならばよさこいだけでなくて違った形でも成長が感じられる場になればいいかなと思っています。
——練習後に”帰りの会”というミーティングを行なっていましたけど、それもそのうちの一つということですね。
及川さん
その通りです。
——今日は武井壮さんの動画を見ていましたが、それはまたなぜ?
及川さん
武井壮さんの動画だったのはたまたまです。笑
先日僕が見て、いいなあと思ったのでメンバーにも共有しました。
こういう風に、このサークルがよさこい以外の学びの場にもなればなと思っています。練習に来て、踊って、はい終わり。ではなくて、メンバー同士でコミュニケーションを取ったり様々なことを学んで帰ることができたら今後に活かすことができる力がつくと思います。
踊りと、踊り以外のプラスαこれだけでも他の大学生にはない経験ができるはずですから。
——なるほど、素晴らしいと思います。しかし、まだ結成1年目ということで大変なことや苦労されたことも多いのではないですか?
及川さん
はい。メンバーのほぼ全員が初心者ということが一番大変なことです。
もちろんみんなよさこいに興味を持ってくれたからサークルに参加してくれたと思うんですけど、やはり経験者と未経験者の間だったりメンバーの中でも意識の差みたいなものはありましたね。
まだお披露目もしていないですけど、ついていけないってことで辞めてしまう子も出て来たり。
——1年目、そして大学のサークルという括りだからこその難しさもありますよね。
及川さん
本当にそう思います。ガチでやろうとすると引かれてしまうのではないかって気持ちもありますし、かと言ってなあなあにやっていたら半端なチームになってしまう、そこの線引きが非常に難しいですね。
たくさんの人に感謝を込めて踊りたい。
——「ふくろ祭り」に出るにあたっての目標を聞かせてください。
及川さん
”立教大学よさこい連”がお祭りに出るのは今回が初めてとなります。なのでまずは皆さんにチームのことを知っていただきたいです。
そして何よりも立教大学の地元である池袋を盛り上げられればなと思います。
——やはり池袋のお祭りに立教大学が出るということで注目度も高いですよね。
及川さん
そこは本当にありがたいなと思います。正直地元で踊ることが出来るというのは僕たちにとっても強みですし、心強いです。
地域の方や運営の方など本当にたくさんの人が期待してくれていて、応援もしてくださっているので、笑顔で頑張りたいと思います。
——後編へ続く。
Text by 矢野倉司(@ynkrrrrrrr43)
Photo by 坂本陸(@RIKU266)